決算レビュー

2019年度(2020年3月期)第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)

経営成績等の概況

2020年1月29日発表 (単位: 億円))
  2019年3月期
第3四半期連結累計期間
2020年3月期
第3四半期連結累計期間
前年同期比
受注高 2,095 1,971 △5.9%
売上高 2,185 2,077 △5.0%
営業利益 545 471 △13.5%
税引前四半期利益 557 478 △14.3%
四半期利益 481 387 △19.4%

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、保護主義的な通商政策を背景とした貿易摩擦の長期化によって、不透明感を高めながら推移しました。
この不確実な経済情勢のもと、エレクトロニクス、自動車、産業機器など広範な領域で最終製品需要や設備投資が減衰し、その影響が半導体需要にも波及しました。2019年の半導体市場は好調だった2018年から一転してマイナス成長となり、その結果、在庫過剰感が強まったメモリ半導体業界を中心に、多くの半導体メーカーで生産調整や製造装置の投資計画の見直しが進められました。
一方で、半導体試験装置の需要は、被測定デバイスの生産量の増減だけではなく、半導体の技術進化トレンドにも影響されます。先端プロセスを用い半導体の集積度を高めるほど、半導体の性能は向上し、信頼性担保の重要度も上昇します。その結果、半導体試験時間の増大と機能試験の複雑化が進行し、より多くの試験装置需要へと結びつきます。当第3四半期連結累計期間においては、先端プロセスを用いる5G用半導体の開発・量産に向けた動きが加速したことでそれら用途への試験装置需要が好調に推移し、半導体市場の停滞からくる他分野からの受注・売上の減少を補いました。
これらの結果、受注高は1,971億円(前年同期比5.9%減)、売上高は2,077億円(同5.0%減)となりました。利益面については、前年同期比減収となったことを主因に、営業利益は471億円(同13.5%減)、税引前四半期利益は478億円(同14.3%減)、四半期利益は387億円(同19.4%減)となりました。なお前年同期の営業利益には、固定資産売却や年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことに伴う、一過性の利益約35億円が含まれます。
当第3四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが109円(前年同期110円)、ユーロが122円(同130円)、海外売上比率は94.9%(同95.0%)です。

半導体・部品テストシステム事業部門

(単位: 億円)
  2019年3月期
第3四半期連結累計期間
2020年3月期
第3四半期連結累計期間
前年同期比
受注高 1,607 1,404 △12.7%
売上高 1,619 1,522 △6.0%
セグメント利益 511 521 1.9%

当部門では、最終需要が広範囲にわたって低調な中、メモリ半導体向けをはじめとした多くの領域で新規の試験装置需要の落ち込みが見られました。一方、スマートフォンの基幹半導体であるアプリケーション・プロセッサやベースバンド・プロセッサを手掛ける大手半導体メーカー各社が5G向け次世代品の開発・量産準備を積極的に展開したことで、ハイエンドSoC向けの試験装置に対する需要は前年同期を上回って推移しました。ハイエンドSoC向けの売上構成比が高まったことで、収益性も向上しました。

メカトロニクス関連事業部門

(単位: 億円)
  2019年3月期
第3四半期連結累計期間
2020年3月期
第3四半期連結累計期間
前年同期比
受注高 285 236 △17.2%
売上高 324 261 △19.5%
セグメント利益 11 △16

当部門では、メモリ半導体市況の悪化が長期化している影響を受け、デバイス・インタフェース製品など、メモリ・テストと事業関連性の高い試験装置周辺機器の需要が全般的に振るいませんでした。

サービス他部門

(単位: 億円)
  2019年3月期
第3四半期連結累計期間
2020年3月期
第3四半期連結累計期間
前年同期比
受注高 203 331 63.3%
売上高 242 294 21.3%
セグメント利益 44 37 △15.9%

当部門では、2019年2月に譲り受けた米Astronics社のシステムレベル・テスト事業の連結効果と、当該事業製品への引き合いが第3四半期に伸びたことの相乗効果で受注高が伸長しました。SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の普及が進展する中、SSDテスト・システムの需要も拡大しました。一方でシステムレベル・テスト事業の譲受に伴う一時的費用として、無形資産償却費が増加しました。

財政状態の概況

当第3四半期末の総資産は、前年度末比253億円増加し、3,298億円となりました。この主な要因は、現金および現金同等物が298億円、使用権資産が89億円それぞれ増加したこと、また営業債権およびその他の債権が112億円、棚卸資産が19億円それぞれ減少したことなどによります。負債合計は、リース負債が89億円、主に前受金の増加によりその他の流動負債が19億円増加したこと、また営業債務およびその他の債務が66億円減少したことにより、前年度末比37億円増加し、1,096億円となりました。資本合計は2,203億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比1.6ポイント増加し、66.8%となりました。